ラバウルと聞いて、みなさまどんな印象をもたれますか?
ラバウルは、「ラバウル海軍航空隊」で有名な旧日本軍基地のあった地。ゲゲゲ
の水木しげる氏が空襲で左手を落としたことでも知られています。
またラバウルは、世界最大のさんご礁を有するダイビング天国。若者にとっては
こちらの方がなじみやすいでしょうか。
そしてラバウルは、今も怒りを鎮めない活火山の町でもあります。当地に暮らす
町の人々にとってはこれが最大の関心事でしょう。
そんな魅力満載の町ラバウルを、今日から3回に分けてお伝えします。
ピコパンダのうしろは、今も噴煙をあげるダブルブル火山です。旧日本軍は「花
吹山」とよんでいました。噴火口から山肌に広がる白い火山灰は、その名のとお
り花のようでもあり、懐かしい故国に降る雪のようにもみえます。
花吹山のすそに上陸しました。ツカツクリという鳥の卵をもらうためです。火山
灰で色を失った土地には、大地と同じ色をした現地の人々が毎日卵を掘って売り
、生活しています。クルーザを降りて地に足をつけると、靴の底からじんわり地
熱が伝わってきます。10分も立っていないのに、大地のエネルギーでのぼせてし
まいそうです。
灰色の民から買ったツカツクリの卵。これから別地点へ移動して温泉卵にしちゃ
います。
そこには熱い湯がぐらぐら湧き出ていて、温玉作りに最適なんです。ゆであがる
のを待つあいだ、海に流れ出した熱湯がちょうどよい温度になる海中で、つかの
間の温泉タイム。至福のときです。