昨日の秋篠寺につづいて、唐招提寺をご紹介したいと思います。
皆様もご存じのように、鑑真和上を祀る寺です。
鑑真和上は、中国、揚州の生まれです。
今から35年前、日中両国の仏教界の努力で、鑑真和上像が揚州に里帰りをしました。1980年4月のことです。
ちょうどその時、揚州に居合わせた私は、鑑真和上の里帰りを拝観することができました。日中両国の僧侶が並び、静々と鑑真和上像がその故郷の大明寺へと運ばれていきます。(もちろん いろいろなもので覆われお姿は拝見できませんが。)読経と中国の人たちのうめくような歓声、忘れられない風景です。
苦難の上日本にこられ、1000年以上の時を超えて、鑑真和上は中国の地を再びふまれました。
その実現にどれだけの方々が尽力したことでしょう。
順調ではない日中関係ですが、力をあわせればこんなこともできたのだと唐招提寺でつくづく思いました。